伊吹拓さんとの対談

2011.10.25 Tuesday

10月23日におこなった、Gallery Den mymでの伊吹拓さんとの対談の感想を少し。
「対談」ではあるのですが、「トークショー」ではありません。
この企画は、今回の個展に合わせて伊吹さんが提案されたもので、「1対1でゆっくり話す」とうのが基本的な骨格でした。
ギャラリーでの個展というのは、タイミングがよければ作家と直接ゆっくりと話せるものですが、実際はなかなかそうはいかないものです。そこで今回の企画では、「とりあえずこの時間は作家を独り占めできる」と説明してもいいのかもしれません。
そして本来は、いわゆる「美術関係者」ではない人とも話したい、という伊吹さんの意向もありました。僕は、いわゆる「美術関係者」ではあるのですが、制作スタイルの違いからギャラリーの手島さんがセッティングしてくれました。

僕はこれらの「今回の対談の主旨」を伊吹さんに聞くところから話しはじめました。
そこから伊吹さん自身の美術に対する思いや、今後の展望、Gallery Denに対する気持ちなどもお伺いしました。
伊吹さんは決してリップサービスなどで、その場を盛り上げるようなことはしません。
けれどやはり熱い気持ちの持ち主で、時折熱のこもった調子で話されるのが印象的でした。

伊吹さんとは制作の方法もスタイルも全然違います。正反対と言うこともできるかもしれません。
でも、世の中には色んな人がいて、その中で「絵を描く」ことを選んだという点で、実は違わないのかもしれないとも思います。
以前、伊吹さんのオープンワークスで制作現場に行った時もそうでしたが、僕自身は伊吹さんと話した後、今回も無性に絵を描きたくなる衝動にかられました。(普段は描きたくないとかいうんじゃなくて。)
僕はずっと自分自身の作品に足りないものを感じているのですが、そのヒントがここに少しあるような気もしました。

伊吹さん、Gallery Denさん、来てくれた友人、皆様ありがとうございました。

追記:
伊吹さんは、Denでの個展と木津川アートにも参加しておられます。

Gallery Den mym

木津川アート2011


ROCK ME BABY

2011.10.20 Thursday

昨日は大阪城ホールにユニコーンのライブに行った。
大阪城ホールはいつぶり?何ぶり?久しぶり。。。

京都で仕事を終えてからだったので、まあまあギリギリやったけど、開演前には着けて良かった。
そして開演前の会場に流れてるBGM、清志郎の「ROCK ME BABY」が流れた後、会場から拍手が起こった。
清志郎の魂を宿した連中がいっぱいいるんやね。

そしてライブは開演。
ユニコーンのライブは圧巻のひと言。
大人の悪ふざけもいいとこやけど、こんなことができるのはあんなこともできるから。
鳥肌もんの楽曲と、くだらなすぎるお笑いで、どっちも涙が出る。
「センター」はテッシーとのことやったけど、楽器もボーカルもこの人らに定位置はないみたい。

昔からなんとなくそうだった。ユニコーンはとても軽やかだ。
自分らのスタイルを決めすぎないから、決まった形がない。
でもそれがユニコーンの形になった。
再結成も軽やかにやってのける。

ライブ終了後、気づけばめちゃ疲れていた。
でも、ユニコーンを見たら、なんか歳をとるのが恐くなくなったZ☆

展覧会事後考察 ーHANARART編ー

2011.10.17 Monday

2011年10月8日〜16日まで奈良の今井町でおこなわれた「HANARART はならぁと」に参加しました。
今井町は以前のブログでも書いたのですが、江戸時代の風景が残るとても歴史のある町です。
その中にある「今井まちや館」で展示をさせていただきました。
今回の展示について少し思ったことを。

お話を頂いたのが会期の約1ヶ月前で、はならぁととは別件で依頼された作品を2点ほど仕上げないといけなくて追われていた時期でもあり、自分としては万全の準備ができた!!と胸を張って言えないもやもやした感じは正直残っています。
言い訳はこれだけにしておいて...。
もともとホワイトキューブ以外での展示には興味がありました。学生の頃からだと思います。
そういった意味では今回は絶好の機会であり、非常に得るものも大きかったように感じます。

同じ作品でもギャラリーに展示するのとは違って見えたりして、やはり展示空間の力はすごいな、と実感。
これはほんとに良くも悪くもです。
ただ、やってみて思ったのは、アーティストがいくら全力でぶつかっていっても今井の文化とか歴史とかの持っている力というは、そうそう潰れるものではないな、という感触です。へんな意味で「合わせる」という力加減はまったく要らないと感じました。まあ、今回はそれ以前だったかもしれませんが...。
そういった意味では、となりの出合町家で展示をおこなわれていた衣川泰典さんの展示はすごくよかったし、めちゃくちゃ刺激になりました。
そしてもし、今度ここで展示するなら...、とか色々考えてしまいました。
自分のスタイルとかテーマとかを変えるわけではなく...。ただもっと奈良を知らないといけないし、今井を知らないといけないし、地域の方との交流をもたないといけないし、そんなことをしながら「ここでしかできない」「ここにしかない」作品を生み出せるのだろうと思いました。

最後になりましたが、お越しくださった皆様、関係スタッフの皆様、参加アーティストの皆様、今井の方々、本当にありがとうございました☆

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苦手苦手と言いながら...。

2011.10.12 Wednesday

LA VOZというグループ(展)があります。
これはけっこう昔からあります。
絵画を中心としたアーティストの集まりで、とくに堅苦しい規約とか会員とかはありません。
京都市美術館別館などで、年に1回くらい展覧会をしています。
僕は数年前に、大学の先輩にあたる作家さんから誘ってもらって、参加するようになりました。
なんやかんやで、参加してると、なんやかんやで幹事役になりました。
それはそれで別にいいのですが、そうなるとそうなるで、色々思いつくことがあったりします。

グループ展だし、京都市美術館だし、毎回それなりにお客さんの数はあります。
けれど、何回か参加しているともう少し発展というか、展開が欲しくなってしまいます。
単純にいうと新たな客層の確保です。
あるいは、LA VOZというグループ展に参加する意義みたいなものだったりもします。

アーティスト個人の力をグループに還元してもらい、グループの力を個人に還元できればいちばんいい展開だと思います。
そのために必要なことは、まずは当然アーティストであり作品です。良い作品や面白い作品でなければ話になりません。
それはアーティスト個々の努力におまかせするしかないとして、グループの代表として何ができるのかというと、広報が大きいかと思われます。どんなアーティストがいるのか、どんな作品があるのか、もっと打ち出していかないといけません。
LA VOZ(スペイン語で声)というわりに、まだまだ声がちっちゃい!!
大声出して行きましょうよ、ということで、というものの、できることから少しずつ。
Facebookページを作ったりしてみました。作るだけでは意味がない、どうやって告知するのやら...。
僕個人のFacebookで告知はしましたが、僕の知人なら僕がシェアしたらいいのでは...、という疑問もちらり。(でもファン登録してくれた人ありがとう☆あるいはtwitterでリツイートしてくれた人ありがとう☆)
そうです、僕の知らない(僕を知らない)人に届けねばならないのです。
遠いな〜!!
なんかいい方法あったら教えてくださ〜い☆

同窓会

2011.10.10 Monday

昨日は、母校の高校を会場に同窓会がおこなわれた。
僕らは15期生だったので、当時は「15=イチゴ」ということで、イチゴのマスコットキャラクター(しげさぶろう)をつくったり、なんやかんやバカなことをして学年全体で盛り上がっていた。
15期生ということで、卒業後15年ぶりに、学年全体での「大同窓会」となったらしい。(幹事によると)

昔とそんなに変わらない人、すっかり変わった人(おもにサイズ...)、いろいろいて面白い。
みんな大人になってはいるけれど、動き(全体の中での役割分担?)はなんか変わってない気がした。
結婚した人もいるし、子どもも走り回っている。結婚の次のステージ(?)の人もいるとかなんとか...。
また当時の担任をしていた先生や学年主任の先生も駆けつけてくれていて、嬉しかった。

昔とそんなに変わらない高校の風景の中に、大人たちがはしゃいでいる光景がなんか面白い。
ああ、大人になったんやなあ、としみじみ。

写真はトモフジくんに期待して、自分ではほとんどろくなのがない...。
でも、久しぶりに懐かしい顔にも会えて楽しかった。もっとがんばろうって思った。
幹事の人たち、お疲れさま、ありがとう!!

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移動。

2011.10.09 Sunday

今日の午前中は「はならぁと」展示会場の今井町へ。
そして昼からは、京都のヴォイスギャラリーへ。
枚方→橿原→京都は、なかなかの距離で、移動移動の一日でした。
僕はクルマやバイクが好きなんですが、今日はそんなことについて少し思ったことがあります。

今井町へ向かっていた今朝のこと。
ごっついトライクに跨がって颯爽と駆け抜ける、一人のおじさん。
おお、かっこいい。なんと気持ち良さそうな。

人がどこかからどこかへ移動するということ、それ自体にものすごく意味があるような気がしました。
電車でもバスでもクルマでもバイクでも自転車でも徒歩でも、なんでもいいんです。
移動するということ。

人が生きるということは、本来それ自体がきっとある種の「移動」なのかもしれません。
けれど、日常はそんなことを良くも悪くも忘れさせます。
そして時々それを思い出すために、旅をするのではないかと思うのです。

移動するということ(生きるということ)は、常に未知の世界へ足を踏み入れるということにほかなりません。
それをよりダイレクトに教えてくれるもの、それが僕にとってはクルマでありバイクなのだと気づきました。

クルマやバイクで走るとき、光や風や路面や他のクルマや人、何ひとつとして同じ景色、同じ瞬間はありません。
その中で常に自分で判断し、その状況に関わって行くのです。
桃源郷の話はきっと本当で、同じ場所に行ったからといって、同じ感動を味わえるというわけではないということは今まで何度もありました。
けれど、こうしている今この瞬間にもこの世界のどこかに必ず「桃源郷」は存在していて、その光景に出会えるかどうかは自分次第なんだと思います。それは「巡り合わせ」というもので別に遠い所にあるとは限らず、日常のすぐとなりにあるかもしれません。
だからあのおじさんはトライクで、そして僕はクルマに乗って明日も移動するのでしょう。

14歳。

2011.10.01 Saturday

大学の後輩がツイッターで遊んでいた。
おもしろがって、架空のイベントを企画したようだ。
たぶん直接の知り合いなら、だいたい空気が読めてジョークだと察する事もたやすい。
けれど、あくまでもツイッターですからね、と言う人もいるだろう。
どこかの国では、ツイッタ―上に偽の情報をアップすると犯罪になるとかなんとか。(この情報も曖昧なんで、その国だったらどうなんだか...。ところで日本はどうなんですかね?)
でも、僕よりも10歳くらい若い彼らにとっては、ツイッタ―もおもちゃみたいなものかもしれない。
いつか水族館で水槽を覗き込みながら「3Dみたい!!」と言っていた子どもがいた。これが世代ってやつだ。

そういえば中学生の頃、「KENDO」というイベントをおこなった。「KENZO」のロゴをパクってポスターも学内に貼った。
内容はというと、うちの中学の剣道部の主将に別の練習場に道場破りをさせる、というイベントだ。
こういうと聞こえは若干いいけれど、その実体は、男子剣道部の部員が1名のために必然的に主将(たぶんそんなに強くなかった)。
そして結果はというと、単なる中学生の悪ノリ、うちの主将が別の道場の練習にただ参加してるのを我々(友人数名)は正座しながら見る、というだけのものだった...。
でもそれでも良かった。楽しかった。中学生の僕たちにとっては、一応企画して告知して実践したんだから。

なんだかんだ歳をとったけど、なんとなくやってる事は変わらないなあ。
企画して告知して実践して。
大人になったから、色んなしがらみはあるけれど、基本はあの頃の悪ノリでいいんじゃないかと、ふと思った。